焼八千枚護摩供修行とは

 

護摩とは、真言密教の秘法であります。ご本尊の前に設けられた護摩壇の中央にある炉で護摩木を焼き、供物を捧げることによって、あらゆる煩悩、障礙を焼き尽くし、諸願成就を祈る儀礼です。

この護摩儀礼の中でも最も秘法とされているものが焼八千枚護摩供修行であります。
行者は、3週間を区切りとして、本尊不動明王の真言、慈救呪(じくのしゅ)十万遍の念誦をしながら、一日三座(一座=約2時間)の護摩修行をします。最初の2週間は精進潔斎。あとの1週間は断食。そして最後の結願日においては、食事も取らず、水も飲まず、八千枚の護摩木を一日かけて焼き尽くし、あらゆる障礙を取り除き、諸願成就を祈り尽くします。

すなわち、焼八千枚供護摩とは、御本尊に祈り尽くし、護摩の火で障礙を焼き尽くし、あらゆる諸願を成就させる、もっとも厳しい修行ですが、それだけ霊験あらたかな秘法であります。